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投稿日: 2025.02.11
カテゴリ: 修理記録
スマホの修理において、水没復旧や基板のクリーニングは非常に重要な作業の一つです。特に、細かい部品が詰まったスマホの内部は、手作業だけでは十分に汚れを落とせないことがあります。そんな時に活躍するのが「超音波洗浄機」です
超音波洗浄機は、目に見えないレベルの汚れや酸化した部分を効率的に取り除くことができるツールであり、特に水没したスマホの修理には欠かせません。今回は、超音波洗浄機の仕組みやその効果、実際の修理工程での活用方法について解説します
超音波洗浄機は、高周波の超音波振動を発生させ、洗浄液の中で微細な気泡を作り出すことで、汚れを除去する装置です。この仕組みを「キャビテーション効果」と呼び、これによって基板や電子部品の隙間に入り込んだ汚れを効果的に取り除くことができます
スマホ修理では、特に基板の洗浄に使用されることが多く、水没した端末の復旧や、経年劣化による酸化・腐食の除去にも有効です
水没したスマホは、内部に水分が入り込むことで回路がショートし、電子部品がダメージを受けることがあります。乾燥させただけでは、基板上のミネラルや腐食が残り、最終的に故障につながる可能性があります
超音波洗浄機を使用すると、基板の細かい部分に付着した不純物や酸化物を除去できるため、水没復旧の成功率を大幅に向上させることができます
スマホの基板は、経年劣化や水分による影響で酸化や腐食が進むことがあります。このような状態では、電子回路の接点不良が発生し、正常な動作を妨げる原因になります
超音波洗浄機を活用することで、これらの酸化や腐食を効果的に除去し、基板の接点をクリアな状態に戻すことができます
スマホ内部の端子やコネクタ部分には、長期間の使用によってホコリや皮脂が付着し、接触不良を起こすことがあります。手作業で清掃することも可能ですが、細かい部分まで完全にクリーニングするのは困難です
超音波洗浄機を使うことで、端子やコネクタの奥深くまで洗浄液が行き渡り、確実に汚れを除去することができます
水没したスマホを復旧させるためには、単に乾燥させるだけでは不十分です。水分が蒸発しても、基板には不純物やミネラルが残り、それがショートの原因となります。そのため、超音波洗浄機を使用して基板を徹底的に洗浄することが重要です
1. 分解と基板の取り出し
水没したスマホは、内部に水が残っている可能性があるため、まずは速やかに電源を切り、バッテリーを取り外します。その後、分解して基板を取り出します
2. 乾燥・表面の清掃
基板に付着した水分を、エアダスターやアルコールで軽く拭き取ります。この時点でホコリや大きな汚れがある場合は、ブラシなどで軽く除去します
3. 超音波洗浄
基板を洗浄液(主に無水アルコールや専用クリーナー)に浸し、超音波洗浄機にセットします。洗浄時間は機器や汚れの程度によりますが、通常は5~10分程度が目安です
4. 洗浄後の乾燥
洗浄が終わったら、基板を取り出し、しっかりと乾燥させます。エアダスターで水分を飛ばした後、自然乾燥または低温の乾燥機で完全に水分を飛ばします
5. 再組み立てと動作確認
基板が完全に乾いたことを確認し、端末を再組み立てます。その後、電源を入れて正常に動作するかを確認します
超音波洗浄機は、スマホ修理の現場で特に水没復旧や基板のクリーニングに役立つツールであり、水没による不純物の除去、酸化・腐食の防止、接点不良の改善など、さまざまな効果が期待できます
単なる乾燥や拭き取りでは不十分な場合でも、超音波洗浄を行うことで、より高い復旧率を実現することができます。スマホの水没や基板の汚れでお困りの際は、ぜひご相談ください
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